長すぎた入院生活~Eテレ~
息子が突然聞いていた。
「ママはなんでうつ病なの?」
私は言った。結婚した人に毎日嘘をつかれたり意地悪されて心が粉々に壊れちゃったの。
その罰でその人は死んじゃったんだよ。
それを聞いて息子が言った。
「えん魔様が怒っちゃったんだね」
息子は幸い父親の顔を覚えてない。
そんな話をしたからだろうか。
深夜になっても元旦那への憎しみが溢れて
眠れない。
Twitterで奴とクズ親への怒りをひたすら呟いた。「どうかこの世から消えてください」
眠剤をいつもより多く飲んだのに早朝に目が覚めてしまった。
朝から頭痛。
朝の薬を飲み禁止された寝室へ足が向かう。
結局私は二度寝し悪夢で目が覚めた。
お昼まで休もう…でも身体が動かない。
罪悪感を抱えながら布団に横たわった。
このままじゃいけない。気力はいるが録画してあったEテレで放送された『長すぎた入院生活』を観ようと思った。
なんだか寝て観るのは失礼なような気がして
布団の上に座り再生ボタンを押す。
そこには社会からも家族からも存在を無いものとされた人達が閉ざされた建物の中で生きていた。
みんな口にするのは「退院したい」
私も毎日思ってた。でもその人達は30年以上
その気持ちを抱えて生きてきたのだ。
自分は鳥籠の中の鳥
大空を自由に飛んでみたい
35年以上入院生活をしてきた男性の詩だ。
私も入院生活についての記事を以前書いた。
精神科閉鎖病棟の実態 - 『生きる』うつ病→双極性障害7年目の引きこもりシングルマザーの心の記録✩
まさに少しの手助けがあれば生活できる人達が閉ざされた建物の中に収容されてるのだ。
不条理な世の中だと思った。
家族でさえ人権を否定する。
退院してグループホームに移る女性。
「本当は実家に帰りたい」と勇気を出して言った女性に父親はこう言い放った。
「実家には帰らせない」
「60にもなるのに子供みたいな事言うな」
「このグループホームで生活できないなら人生終らせてもらうしかない」
その女性の願いは叶わずグループホームで生活する事となった。
布団の横に大切そうにキティちゃんのぬいぐるみを寝かす女性。
きっと心は少女のままなんだろう。
胸が痛んだ。
私は受け入れてくれる家族がいるだけで
ありがたいと思った。
過去のブログにも書いたが家族に頼んで病院に退院の申し出をしてもらった。
私の意向を家族が拒否すれば今もあの病院にいただろう。
患者の意思は二の次で金儲け主義の病院。
今でも世の中には精神障害者に対して偏見がある。
精神障害者に関わる建物の住民の反対運動。
事件など起きると必ず一括りにして話題にされる。
世間に遠慮して生きてるのにこれ以上まだ遠慮しろと?
なんだかやりきれない思いになった。
再放送もやるみたいなのでぜひまだ観てない方は観てほしい。
日本の精神障害者の現状を少しでも知ってもらえたらと思う。
まずは知ることで徐々にお互い理解し合えると思うから。
少なくとも私はそう信じたい。
『たえ』様のコンテンツをお借りしています